チョーキングは、弦を弾いた後にギターの弦を持ち上げ、もしくは引っ張り、音の音程を上げるテクニックです。
楽譜やタブ譜では『C』と書きます。
ロックギターやブルースギターなどでは欠かせないテクニックで、最もギターらしさを表現できる奏法です。
ギターフレーズを表情豊かにするために、ビブラート(ヴィブラート)と合わせて欠かせない奏法です。
チョーキングは日本のみで使われる呼び方で、海外ではベンディング(bending)と言い、チョークする。ベンドするなどと表現されることもあります。
通常、チョーキングと言われたら、1音チョーキングの事を指し、他にもチョーキングの音程や演奏方法によって呼び方は様々です。
チョーキングは、音程を正確にコントロールする事が最重要ですので、正確な音程を聞き取れない初心者のうちは、しっかりとチョークする音程を確認して練習しましょう。
チョーキングのコツは、ネックと人差し指が触れている部分を支点として、親指で支えながら、ドアノブを回すように手首をひねる事で、弦を引っ張り上げたり下げたりします。
一般的にチョーキングは、人差し指、中指、薬指のいずれかを使用して行い、小指を使用してチョーキングするギタリストは殆どいません。(元ドッケンのジョージリンチ等は小指を使う)
チョーキングには上げる音程や、ベンドのやり方によって、以下のようなバリエーションがあります。
・クオーターチョーキング(クウォーターチョーキング)
半音に満たない音程のチョーキングで、必ずしも4分の1である必要はありません。楽譜では【Q.C】で表されます。
・ハーフチョーキング(半音チョーキング)
半音分、ギターの1フレット分音程をあげる奏法です。楽譜では【H.C】で表されます。
・1音チョーキング(チョーキング)
全音分、ギターの2フレット分音程をあげる奏法です。楽譜では【C】で表されます。
・1音半チョーキング
短3度分、ギターの3フレット分音程をあげる奏法です。楽譜では【1H.C】で表されます。
・2音チョーキング
長3度分、、ギターの4フレット分音程をあげる奏法です。楽譜では【2C】で表されます。
・2音半チョーキング
完全4度分、ギターの5フレット分音程をあげる奏法です。楽譜では【2H.C】で表されます。
これ以上音程をあげる3音チョーキング【3C】等もあるそうですが、管理人は2音半チョーキングまでしか見た事がありません。
・ダブルチョーキング(ダブルベンド)
2本の弦を同時にチョーキングする奏法です。楽譜では【W.C】と表されることもあります。
・ハーモナイズドチョーキング
複数弦を同時に弾き、1つの弦だけをチョーキングする事で和音を作る奏法です。楽譜上では、ベンドする弦だけあげる音程が指定されます。
・ユニゾンチョーキング
複数弦を同時に弾き、低い音だけをチョーキングする事で同じ音程にする奏法です。楽譜上では、ベンドする弦だけ音程が指定されます。
・チョーキングアップ(チョークアップ)
弦を引っ張った状態で弦を弾き、弦を引っ張りあげる過程の音程を出さない奏法です。楽譜上では【U】で表され、【H.U】【1H.U】等で音程を指定します。
・チョーキングダウン(チョークダウン)
チョーキングした音を元の音程に戻す奏法です。楽譜上では【D】で表されます。
別ページでもう少し詳しく解説しています。