ストロングビートとウィークビートとは名前の通り強いビートと弱いビートという意味ですが
この強弱は、人間の聴覚(音を聞くときの感覚)に対して強く響く、弱く響くと言う意味です。
ストロングビートでなった音は人間の耳に印象的に残り、ウィークビートはあまり印象に残らないのです。
残響が強く残るか残らないかと言い替えても良いかもしれません。
ストロングビートとウィークビートの位置は簡単にいうとリズムの表と裏です。
同じ音価=同じ長さの音符が連続する場合、表がストロングビート、裏がウィークビートになります。2分音符、4分音符、8分音符、16分音符など、どの場合でも同様に考えます。
3連やシャッフルのリズムの場合は3連の頭がストロングビート、それ以外(真ん中と後ろ)はウィークビートです。6連の場合も同様です。
音が食っている場合や、付点やタイ(音を繋いだり伸ばす記号)が付いている場合は基本のリズム(8分、16分など)からストロングビートの位置にある音符を考えます。
表拍に対して食っている音や伸ばす音は、裏(ウィークビートの位置)から始まってもすべてストロングビートになります。
基本的に演奏するリズムよりも長く伸ばす音は、全てストロングビートと考えれば良いでしょう。
では、ストロングビートとウィークビートを知っていると何に役立つかと言うと、メロディーを弾く時に役に立ちます。
メロディーを弾く際にはスケール=音階を使用します(あたりまえですが・・・)
そして、スケールには、アヴォイドノートというものがあります。
ギターの教則本ではアヴォイドノートを弾いてはいけない音、または、長く鳴らしてはいけない音と解説しているものがほとんどですが、本来アヴォイドノートはスケール毎の違いを表している音でもあり、もとも特徴的な音=スケール感を出す音でもあります。
ですから、スケールを基本にしてフレーズを弾くときに、このアヴォイドノートを上手くフレーズに入れていく事が非常に重要です。
ですが、下手にアヴォイドノートを弾くと、コードと音がぶつかってダサいフレーズ=音楽的ではないフレーズになってしまいます。
そこでストロングビートとウィークビートという考え方が役に立ちます。
このアヴォイドノートをウィークビートの部分で弾くようにすると、音が外れているようには聞こえなくなり、上手くフレーズの中に溶け込ませることが出来るのです。
ストロングビートとウィークビートというのは、一言で上手く説明できるものではないので、完璧に説明するにはあらゆるリズムパターンを書いて、全て解説しなくてはいけません。
ですから、ギターの教則本などでは、アヴォイドノートは長く鳴らしてはいけない音と説明されているのだと思います。