マイナーペンタトニックスケールは、5つの音から構成されるマイナースケールです。
略して、マイナーペンタ、ペンタ等と呼ばれます。
構成音の音程はルートから見て
【全半 全 全 全半 全】の音程になります。
ナチュラルマイナースケールの2度と6度を抜いたスケールです。
同様に、ドリアンスケール・フリジアンスケールの2度と6度を抜いてもペンタトニックスケールになります。
平行調のメジャースケールの4度と7度を抜くともいえます。
この事からよな抜き(四七抜き)とも言われますが、決してマイナースケールをよな抜きしてはいけません。←当たり前ですが(笑)
平行調のメジャーペンタトニックスケールとは、ルートが違うだけで、構成音は全く同じになります。
また、この音程をブルースペンタトニックスケールと呼ぶ事もありますし、同じものだと解釈している方もいますが、使用できる音やアプローチが異なる事から私は別のスケールと解釈しています。
マイナーペンタトニックには、アボイドノート(アヴォイドノート)はありません。
特に特徴的な音はありませんが、音を外しにくいため、アドリブ時に最も弾きやすく初心者が最初に覚えるべきスケールだと私は思います。
Aマイナーペンタトニックスケールの音程を五線譜で表すと以下のようになります。
Aマイナーペンタトニックスケール ― ● ● ┌―――――――――――――――――――┬┐ ● ├―――――――●―――――――――――┼┤ ● ├―――――――――――――――――――┼┤ ● ├―――――――――――――――――――┼┤ └―――――――――――――――――――┴┘ ラ ド レ ミ ソ ラ R m3 4 5 m7 R └全半┴ 全 ┴ 全 ┴全半┴ 全 ┘
マイナーペンタトニックスケールはあらゆるマイナーセブンスコードに対して使用することが可能です。
これは、マイナー系のダイアトニックスケールから、2度と6度を抜くと全てのスケールがこのマイナーペンタトニックになるからです。
また、ダイアトニックコード進行上であれば、T(Y)マイナーペンタ一発でアドリブを取る事も出来ます。
ドミナントセブンスコードに対しても使用することが出来ます。
私は、ペンタを理論的に説明する場合、マイナーコードに使用する場合をマイナーペンタトニック、ドミナントセブンスに使用する場合をブルースペンタトニックとして説明しています。
これは、セブンスコードに対してとマイナーコードに対してでは、使用出来るアプローチが若干異なる都合上このように説明していますが、基本的に(世間一般的に)は全く同じものだと覚えて置いてください。
マイナーペンタトニックにテンションを加えていくと、ダイアトニックスケール(エオリアン・ドリアン・フリジアン)になるとも言えますので、まずはマイナーペンタトニックスケールを覚え、ペンタを基準にナチュラルマイナーやドリアンスケール特有の音を覚えて行くと応用が効くようになります。
付加音としては、ブルーノートである♭5thの音も使用できます。
♭5thは、ナチュラルマイナーやドリアンスケールでのフレーズにも使用できますので、併せて覚えてしまうと良いでしょう。